決勝でカザフスタンを破りリオ五輪出場を決め、歓喜する日本代表選手たち=2015年11月29日、東京都港区の秩父宮ラグビー場(共同)【拡大】
京大文学部を卒業し、出版大手の新潮社に就職して上京した2009年、ラグビーを始めた。趣味のつもりでクラブチームに加入すると「痛くても、痛ければ痛いだけ仲間のために戦っていると思える」という充実感に魅了され、4年後に日本代表へ上り詰めるほど没頭した。
167センチ、68キロ。傑出したサイズもスピードもあるわけではない。持ち味は倒れてもすぐに立ち上がって次のクラッシュへ向かうひたむきさ。「参考にしているのは大野均さん」と話すように、動きは15人制日本代表のロックで今夏のW杯でも体を張り続けた37歳のサムライとうり二つだ。
趣味は読書。常に2、3冊の本を持ち歩いている。小説からノンフィクションまで、オフはカフェに1人こもって活字を追う。就職後は営業を任されて書店回りに奔走した。現在は「本を読むのが大好きなので将来は自分で本を作ってみたい」プランも描いている。
昨年4月から「リオ五輪が終わるまで」との約束で休職中。仲間にはママさんもいる。「世界を相手に戦うという誰もができるわけではない経験が、私の未来を変えてくれると思っている」。その先に何が待っているかは分からない。いまはただ、夢見てきた五輪に向かって走り続ける。(奥山次郎/SANKEI EXPRESS)