ボートの脇にロープを出してつかまりながら、海中をゆっくりと移動する。青い海の向こうからは、イルカたちが発する、「キューキュー、キューキュー」という鳴き声が四方八方から聞こえてきて、なんだかワクワクさせてくれる。下から、前から、右から、左から、後ろから、イルカたちが、わらわらと姿を見せて、僕の周りを取り囲んだ。その数およそ50頭。
イルカたちに囲まれてしばし至福の時を過ごす。そして、夢中でシャッターを切った。
前回、ラバウルの海底に眠る戦跡を紹介したが、今回は、ラバウルで遭遇したイルカたちの話をしよう。ラバウルの近海には、「ハシナガイルカ」という種類のイルカたちが多く生息している。
現地ガイドの話では、数百頭単位のイルカたちが、おおむね3グループに分かれてポッド(群れ)を形成しているらしく、ダイビングなどでボートを出すと、ほぼ毎日のようにこのイルカの群れに遭遇する。
彼らの英名は「スピナードルフィン」。名前の通り、全身をきりもみさせてクルクルと回転しながら、宙を舞うジャンプを見せる。他のイルカたちにはない、アクロバチックなジャンプで知られるイルカたちだ。