2015年の秋冬オリジナルテキスタイルでは、アイヌ民族の歴史をひもといた。
妻が夫の晴れ着に織ったという「ルウンペ」は、細いテープ状のループを施し、ウール生地にガーゼのリボンを貼り付けたワンピースやバッグに変貌。また母から娘へと受け継がれ、刺繍(ししゅう)や切羽目、彫刻などを表現したというアイヌ文様「アイヌシリキ」は、セットアップスーツやバッグに落とし込んでいる。
作り手と買い手の距離縮め
着心地はもちろんのこと、体を覆うストンとしたシルエットは、いまのトレンドをうまく取り入れ、年代を問わず着用できると人気を博している。
今年、創業300年を迎える中川政七商店は13日に東京・表参道に路面店を出店する。「大日本市博覧会と名付けて漆塗りのワークショップやトークイベントを行う予定です」と話す長野さんは「作り手と買い手の距離をもっと縮め、日本の工芸を身近に知って楽しんでもらうことが職人や産地の応援につながります」と意気込む。