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言葉の力借り 心の奥底へ潜る 「ムーンナイト・ダイバー」著者 天童荒太さん (4/4ページ)

2016.1.31 10:30

当初は短編の予定だったが、「言葉が言葉を、場面が場面を呼んで」約450枚の長編となった=2016年1月12日(塩塚夢撮影)

当初は短編の予定だったが、「言葉が言葉を、場面が場面を呼んで」約450枚の長編となった=2016年1月12日(塩塚夢撮影)【拡大】

  • 豊饒(ほうじょう)な言葉で新たな祈りを書き上げた天童荒太(てんどう・あらた)さん。「恵みのようにいくつもの表現が生まれた」=2016年1月12日(塩塚夢撮影)
  • 「ムーンナイト・ダイバー」(天童荒太著/文芸春秋、1500円+税、提供写真)

 寡作で知られるが、今作は数カ月で約450枚を書き上げるという異例のスピードだった。「自分にとってはあり得ないスピードですね(笑)。これは自分だけの本ではない。多くの人、多くの状況をたたき込んでいく。たくさんの人に背中を押される感覚でした」

 たどり着いた新たな祈り。「自己模倣が嫌いなんです。少ない作品でも楽しみにしてくれる読者がいてくれる限り、新しいことを提示するというのが、僕なりの読者との向かい方なのかなと思います」。闇の底から一気に浮上するとき、圧倒的な光に包まれる。(塩塚夢、写真も/SANKEI EXPRESS

 ■てんどう・あらた 1960年、愛媛県生まれ。86年『白の家族』で第13回野性時代新人文学賞受賞、93年『孤独の歌声』が第6回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『家族狩り』で第9回山本周五郎賞受賞、2000年『永遠の仔』で第53回日本推理作家協会賞(長編部門)受賞、09年『悼む人』で第140回直木賞、愛媛県文化・スポーツ賞、13年『歓喜の仔』で第67回毎日出版文化賞受賞。SANKEI EXPRESSでの連載を書籍化した『だから人間は滅びない』(幻冬舎新書)も好評販売中。

「ムーンナイト・ダイバー」(天童荒太著/文芸春秋、1500円+税)

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