大きな檜の桶にはいった「名物おぼろ湯豆腐」。沸騰しない温度で豆腐を温めるので、豆本来の甘さを損なわない。料理は全て夜の「みやび」コース(5500円)より=2016年1月26日、京都市中京区(志儀駒貴撮影)【拡大】
熱々の湯豆腐は、口に含めば絹ごしと木綿豆腐のよいところが合わさったような舌触り。ダシしょうゆのタレにさっとくぐらせて頂くと、豆腐のしみじみとした優しい甘さに舌鼓。電熱でじっくりと90度で温められるので、土鍋でぐつぐつと炊かれるのとは違い、ホウレンソウは時間が経ってもしゃっきりとしたままだ。
「豆腐は本来、常温で頂くと一番甘味が感じられます。長時間冷水に浸けておくとうまみが溶け出すので、水に浸けなくてもいい豆腐を突き詰めた結果、型に入れて作る丸いおぼろ豆腐ができあがりました」と吉田さん。「おかわりの豆腐も用意させていただいているので、ぜひ、そのまま藻塩だけを振って食べて見てください」と勧められた。
豆腐を取り分け、うながされるまま、ほんの少し藻塩を振っていただく。つるんとしたのどごしではなく、弾力のあるまろやかさと大豆のうまみが口いっぱいにひろがる。