G20開幕、世界経済の成長へ政策総動員を議論 「パナマ文書」問題も協議

 
記者会見する欧州主要5カ国の財務相ら=14日、ワシントン(共同)

 【ワシントン=小雲規生】日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は14日夜(日本時間15日朝)、米ワシントンで開幕した。日本からは麻生太郎財務相と黒田東彦日銀総裁が出席。為替相場の変動や伸び悩みが続く世界経済などについて協議し、経済成長の後押しに向けて財政出動も含めた政策を総動員することの重要性を共有した。

 麻生大臣は会合で、前回2月の会合での共同声明に盛り込まれた通貨の切り下げ競争を回避するとの文言について、「国内の政策目的のための金融政策を制約するものではない」と指摘。日銀のマイナス金利の正当性を強調した。

 また麻生大臣はG20会合に先立ち米国のルー財務長官と会談し、最近の円高について「一方的に偏った動きに強い懸念を有している」と伝えた。一方、黒田総裁は開幕前、記者団に対し、「ここ数日、行き過ぎた円高が少し修正になっている」と述べ、今後も経済動向を注視する姿勢を強調した。

 世界経済は年明け以降、金融市場が大幅な株安や為替レートの急変動に見舞われ、国際通貨基金(IMF)は16年の世界経済の成長率見通しを3・2%に0・2ポイント下方修正した。金融市場は一時の混乱からは安定を取り戻しているが、IMFは「成長が弱過ぎる状態が長く続き過ぎている」と警鐘を鳴らしている。

 G20会合は15日にはタックスヘイブン(租税回避地)を利用した金融取引をめぐる「パナマ文書」問題を受け、課税の公平性の確保や資金洗浄対策についても話し合い、共同声明を採択して閉幕する。