「シャトー・ド・ヴォー」のブドウ畑を案内するオーナーのモロゼイさん=フランス・メス市【拡大】
報道によると、ここ1年で中国人は南オーストラリアの別のワイナリーを600万豪州ドル(約4億9000万円)、西オーストラリアのワイナリーを1000万豪州ドル(約82億円)でそれぞれ買収しているのです。
しかし、こんなことで驚いてはいけません。何と、中国・マカオのカジノ王が今年2月、世界的な高級ワインの生産地、フランス中部のブルゴーニュ地方で最も価値が高いといわれるジュブレシャンベルタン村のブドウ畑を800万ユーロ(約8億1600万円)で買収したことが分かったのです。
母国の英雄ナポレオンも好んだ赤ワインを生み出した“国家遺産”といわれる超貴重なブドウ畑が中国人に奪われたとあって、地元では大騒ぎになっています。
8月23日付英紙デーリー・テレグラフ(電子版)などによると、買収されたのは12世紀頃に建てられた城館と、その周囲を取り巻く約2ヘクタールのブドウ畑です。この地方のワイン年間生産量は200万本で、買収された畑では1万2000本を生産しているといいます。