想像超える中国人のワイン熱 豪や仏のブドウ畑を次々と買収 (4/6ページ)

2012.11.4 15:15

「シャトー・ド・ヴォー」のブドウ畑を案内するオーナーのモロゼイさん=フランス・メス市

「シャトー・ド・ヴォー」のブドウ畑を案内するオーナーのモロゼイさん=フランス・メス市【拡大】

 実はここ数年、中国人富裕層が投資の一環でフランスのブドウ畑の買収を活発化。とりわけターゲットは、ワインの一大産地で知られるボルドーのブドウ畑で、昨年11月には中国の人気女優、ヴィッキー・チャオ夫妻が400万ユーロ(約4億円)でボルドー・サンテミリオンのシャトー・モンローを突然、買収し、物議を醸しました。テレグラフ紙によると、ボルドーでは既に20カ所以上が中国資本の手中に落ちているという。

万里の長城を買うような行為

 しかし、今回は訳が違います。中国資本によるブルゴーニュ地方での買収案件は初めのうえ、なかでもジュブレシャンベルタン村は世界で最も権威ある高級赤ワインの名産地。ここで生まれる赤ワインは、高貴な色と芳醇(ほうじゅん)で深い味わいから「ワインの王」とまで呼ばれています。寄りによって中国人がその「ワインの王」を生み出すブドウ畑を買収したのです。

 ブルゴーニュ産のワインに関しては、1980年代、日本企業が「ロマネコンティ」の販売会社への資本参加を試みたが、当時のミッテラン政権が「仏文化に関わる問題」として、事実上禁止した経緯があります。

地元では怒りの声が上がっている

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