そのため、地元では怒りの声が上がっています。この村のワイン生産組合の社長、ジャン・ミシェル・ギヨン氏はテレグラフ紙やフランス通信(AFP)に「所有者は700万ユーロ(約7億1400万円)を提示した」などと内幕や経緯を暴露したうえで、「投資家に抵抗するすべはないが、もしもわれわれが万里の長城を10メートルか50メートル買収したら、中国人はどう言うでしょう?」と疑問を呈したうえで「フランスは魂を売っている。政治家は対抗策を打ち出すべきだ。これが海外資本によるブルゴーニュ侵略のスタートにならないことを祈る」と訴えました。
さらにAFPによると、仏の極右政党「国民戦線(FN)」が「仏の貴重な遺産を守るための法律を制定する必要がある」との声明を発表するなど、中国資本の規制を訴える機運が高まっています。
とはいえ、この問題、いろいろ複雑です。法規制なども必要なのでしょうが、ブルゴーニュの一件では、結局、地元がマカオのカジノ王よりお金を出す財力がなかったため、指をくわえて見ていただけだった、という側面もあります。