「シャトー・ド・ヴォー」のブドウ畑を案内するオーナーのモロゼイさん=フランス・メス市【拡大】
そしてオーストラリアではさらにひどい状況になってます。10月16日付米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、好調な国内景気を背景とした豪州ドル高のせいで、オーストラリア産ワインは輸出量こそ安定しているものの、金額ベースで見ると、直近となる今年6月30日までの1年間だと、2001~02年以来、最低となる18億6000豪州ドル(約1500億円)と低迷しています。この数字、ピーク時である06~07年の約4割減という惨憺たるありさまです。
そのため生産側の台所事情も逼迫(ひっぱく)しており、ここ4年で31%、広さにして14万5000ヘクタール分のワイン畑が廃業に追い込まれています。
とはいえ、こうした裏事情を知ると、やはり中国人のやっていることは、困っている人のほっぺたを札束ではたいているという気がしてなりません。それ以前に、ホントにワインの味が分かっているんでしょうかねえ…。(岡田敏一)