農協は「かつてのような力はないものの、候補者を落選させる力は持っている」(自民党閣僚経験者)と言われる。だが、選挙で農協の力を当てにする自民党の農林族の幹部からも、減反政策を見直すべきだとの声が出てきている。
われわれの行動は合っていたのか 自民農林族「減反見直しも」
自民党の農林族幹部で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)対策委員長を務める西川公也氏は、平成21年冬、東京・市谷の飲食店での激論が忘れられない。テーブルの向かいにいたのは農林水産相だった石破茂氏(現幹事長)だった。
石破氏はコメの生産調整(減反)の参加を農家に委ねる『選択減反制』を提唱していた。全国一律減反・保護一辺倒の農政から、補助金なしでも戦えるコメ農家の背中を押そうとした。
「農家の所得に責任を持てるのか」。西川氏は面と向かって石破氏を批判した。
農協の支持を受けた族議員は米価維持に奔走し、見返りに農民票をもらう「農政のトライアングル」が自民党政権の屋台骨を支えていた。