例えば、シンガポールの総面積を超える広大な植林地を抱えるスマトラ島リアウ州のペラワン工場では、近隣住民の起業希望者に無金利で事業資金を貸し与えている。
また、農家には肉牛を無償提供して牛糞(ぎゅうふん)は植林用の肥料としてAPPが利用。児童教育の支援施設「ルマ・ピンタル」(知識の家)は、日本企業など外国の経営方式を学ぶライブラリーを備え、子供たちなどが地域の伝統工芸である織物技術を学ぶ場も提供している。
もちろん、こうした取り組みがすべての要望を満たすわけではない。しかし、グリーンベリー氏は「近隣住民と共存しながら地域経済の底上げを図れば、自然林の伐採の根絶にもつながる」と話している。(ジャカルタ、スマトラ島ペラワン 長谷川周人)