経済財政諮問会議で答申を受けた後、あいさつする安倍晋三首相=13日午後、首相官邸【拡大】
売れ筋は「サラリーマンでも無理をすれば手の届く」(担当者)とされる数十万円台の時計だ。11日までの売り上げは前年同期比で4倍を超える。
自動車業界は昨年9月に終了したエコカー補助金制度の反動減で、今年の国内新車販売が前年比11.7%減の474万台に落ち込むと見込んでいた。しかし、「アベノ消費」はその心配を吹き飛ばす勢いだ。軽自動車中心に販売が堅調で、業界関係者は「500万台超えも視野に入る」と予測する。
輸入車も好調で、5月の外国メーカーの国内新車販売は前年同月比17.7%増の2万695台。なかでも、300万~600万円台が売れ筋のメルセデス・ベンツやBMW、アウディのドイツ勢は約2~6割増と市場の伸びを上回った。メルセデス・ベンツの日本法人では「乗り換えではなく、新規のお客さまが増えた」という。
「アベノミクスの効果は、先行きの不安感を減らし、もともと購買力のあった人を消費に踏み切らせたこと」とSMBC日興証券の金森都シニアアナリストは指摘する。富裕層も中間層も、それぞれの懐に見合った金額の買い物に走り、財布のひもを緩め始めている。