経済財政諮問会議で答申を受けた後、あいさつする安倍晋三首相=13日午後、首相官邸【拡大】
住宅関連業界でも追い風が吹いている。景気回復への期待感だけでなく、来年4月の消費増税に加え、最近では住宅ローン金利の先高感予測が強まっていることもあり、駆け込み需要に拍車がかかっている。
例えば、三井不動産レジデンシャルでは、大型連休中のマンションのショールームの見学者数が前年同期比3割増えた。住宅建材も「工務店からの受注が増えた」(LIXILグループ)という。業界団体の住宅生産団体連合会の予測では、2013年度の新設住宅着工戸数は92万1000戸で、前年度(89万3000戸)より増える。
一方で、景気のバロメーターとされるオフィスの平均賃料は東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)で坪当たり1万6467円(5月末)と下落が続く。「空室率は低下してきたが、人気は新築ビルに集まり既存のビルは価格を下げている」(三鬼商事)。中長期的には賃料は上昇に転じるとの見方が強いが、これまでのところ、表面上はまだ見えない。