米テキサス州フォートワース市内にあるシェールガスの井戸。幹線道路沿いに、こうした井戸が多数ある【拡大】
祖父が残した22エーカー(東京ドーム約2個分)の土地を受け継ぎ、2003年に家や納戸を作り直しヤギの飼育を始めた。今は60頭いて、チーズも作る。
彼女が天然ガスの開発会社から、敷地内地下の資源開発権「ミネラル・ライト」購入の打診を受けたのは08年。価格は3年間で30万ドル(約2940万円)で、ガス生産が始まれば、販売収入の2割を得られるという話だった。
「平穏な暮らしを壊したくない」とその申し出を断ったロジャースさんは、周辺の開発でも酪農に影響が出ないよう申し入れた。
翌年、自宅の母屋から100メートルほど離れた隣人の敷地で突如森林が伐採され、その2年後の11年には掘削とシェールガス生産が始まった。案内してもらうと、裏庭のフェンス越しに、タンクやパイプ、数本の井戸が見えた。24時間の無人操業で、地下に圧力をかけているのか、モーター音がこだまする。「夜にはベッドルームにまで響いてくる」そうだ。