シェールガス開発ラッシュ バブル化の兆しも…期待ますます膨らむ (5/7ページ)

2013.9.2 06:00

米テキサス州フォートワース市内にあるシェールガスの井戸。幹線道路沿いに、こうした井戸が多数ある

米テキサス州フォートワース市内にあるシェールガスの井戸。幹線道路沿いに、こうした井戸が多数ある【拡大】

 フォートワース中心部でひときわ目立つ20階建てのオフィスビルは、シェールで急成長したチェサピーク(本社・オクラホマシティー)が08年に約1億ドルで流通大手から買収した。ビル名も自社名に改名するなど、シェールブームの象徴的な存在だったが、ガス価格暴落で同社の財務が逼迫(ひっぱく)し、売却が決まった。地元紙によると、5月にビル売却を発表したものの、予想販売額は購入価格の6割程度。従業員解雇を進め、08年の最盛期には地域で44基展開していた掘削リグも2基に減らした。

 生産量の伸びも鈍化している。シェールガスは、生産開始から2~3年でガスの噴出量が急落する。従来型のガス田に比べ老化が早く、米エネルギー省の報告書は、多くは最初の4年で可採埋蔵量の6~9割が産出されてしまうと指摘する。

 バーネット・シェールで開発許可が出た井戸数は04年の1112本(生産量3800億立方フィート)から、ピークの08年には4145本(1兆6120億立方フィート)と、4年でそれぞれ4倍となった。しかし、その後は毎年2000本前後の井戸が追加されているのに、生産量は微増にとどまっている。

「確かに今は供給過剰でバーネット・シェールは減速モードだ。でも…」

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