加えて20年の東京五輪開催が決まり、都市インフラを整備強化する必要性が高まった。首都直下型地震、南海トラフ巨大地震なども想定される。自民党が「積極的な防災・減災への取り組みで、国民の生命・財産を守る。それが政治の責務」(二階俊博衆院議員)と公共事業拡大を打ち出した。
それでも財務省は、公共事業費を減額させる方針だった。しかし景気回復による税収増がはっきりし始めた11月下旬、自民党幹部が麻生財務相を訪れ「公共事業費を減らすと、地方の支持率が下がる」と詰め寄った。「アベノミクスによる景気回復の恩恵が地方には行き渡っていない」という“殺し文句”には財務省側もあらがえなかった。
ただ公共事業費の経済効果を疑問視する声も強い。資材価格の高止まりや現場の人材不足、人件費高騰などで入札が不調になり予算の使い残しが増えている。公共事業費の繰越額は10年度の約1兆8000億円から12年度は約3兆7000億円と増加した。
公共事業を4~6月期の景気押し上げや地域経済の活性化につなげるためには入札不調、予算の使い残し問題への対応が不可欠だ。これを克服できなければ、公共事業はバラマキと批判されても反論できない。(平尾孝、黄金崎元)