【ワシントン=柿内公輔】オバマ米大統領に強い通商権限を与える「大統領貿易促進権限(TPA)」法案の雲行きが怪しくなっている。大統領にとって「身内」のはずの与党に抵抗が強く、法案成立の見通しが立たないためで、TPP交渉の長期化を招く懸念も出ている。
TPAは米国が他国と結ぶ通商協定について大統領が議会に修正を許さず、批准に賛成か反対かだけを問える権限。2007年に失効したが、TPP交渉の加速に向け、与野党幹部が1月上旬、TPAの再導入法案を上下両院に提出した。
それに勢いづいたオバマ氏も先月28日の一般教書演説で、TPA獲得へ超党派の協力を呼びかけた。
ところが、議会の通商政策への影響力低下を恐れ、その翌日に民主党上院トップで与党を率いるリード院内総務が「議会を軽視している」としてTPAに反対を表明した。