【アメリカを読む】
まさに真打ち登場といった感をその場の誰もが受けたはずだ。米通商代表部のマイケル・フロマン代表(51)が会場に姿を現すと、私のすぐ目の前に座っていた米倉弘昌経団連会長(76)をはじめ日本の大物財界幹部の視線が一斉にフロマン氏に注がれた。
ワシントンで11月に開かれた日米財界人会議にゲストスピーカーとして参加したフロマン氏は、「われわれは本気でこの交渉をまとめたいと思っている」と環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の早期妥結に熱弁をふるった。ただ、聞き入る出席者は日本側も米側も硬い表情が目立ったように思う。
「ファスト・トラック」
TPP交渉をめぐり、旗振り役の米国が苦悩している。バラク・オバマ大統領(52)に強い通商権限を与える「大統領貿易促進権限(TPA)」の復活について議会で賛否が割れているためだ。早期妥結への「切り札」(米政府高官)とされるTPAだが、慎重論は根強く、TPP交渉の早期妥結に暗雲を広げている。