日本と同様に米国でも政府主導で交渉が進む現状に議会は不満を強めている。10月のTPP首脳会合で大筋合意に至らなかったのも、デラウロ氏は「議会との十分な協議を欠いたからだ」と政権を批判する。
ただ、議会にもTPP交渉の遅れは米国の国益にならないとの声もある。TPA復活法案の可決を目指す民主党のマックス・ボーカス上院議員(71)はその代表格だ。通商政策を所管する財政委員会のトップとしても注目を集めるボーカス氏はやはり日米財界人会議に招かれ、「TPAが失効した間に、各国は続々と通商交渉をまとめた。われわれはもう待てない」と、TPAによるTPP推進の必要性を強調した。TPA賛成の立場で交渉加速を目指す超党派議員団も11月に発足している。
だが、議会内のTPA反対勢力は燎原の火のごとく勢いを増し、TPPの年内妥結は困難との見方が強い。フロマン代表も「議論はたいへん結構だが、TPAに利点があることは明らかだ」と焦りを隠さない。