輸入禁止を受け、インドでは動揺が広がっている。EUとの貿易・投資促進を目指す政府委員会幹部は「アフリカやアジアでは、はるかに劣悪な収穫や梱包(こんぽう)を行っている国もある。インドだけを狙い撃ちにするのは不公平だ」と憤りをあらわにし、同国とEU間で行われている自由貿易協定交渉に悪影響が及ぶ恐れがあると主張した。
また、インド輸出連合会の幹部は、3月にEUから報告を受けた後に万全の対策を講じたとし、商工省とともにEUに禁輸解除を申し入れたと明かした。インド政府も英政府との折衝を開始しているもようだ。
こうしたインドの反応に対し、欧州委員会の担当者は「インドには輸出する農産物の安全を保証する責任がある」と述べ、EUの安全基準を満たしていると証明することが先決だとの見解を示している。
健康志向の高まりから安全な食品を求める意識は先進国だけでなく、新興国でも高まりをみせている。農業大国でもあるインドが安全な農産物を持続的に生産できるか、今後、注目が集まりそうだ。(ニューデリー支局)