金融政策に潜む「量的緩和のワナ」 リチャード・クー氏が警鐘 (6/9ページ)

2014.6.22 07:07

 クー氏は「安倍内閣の求心力の源泉が株価を押し上げてくれた人の期待感であることを考えると、首相は投資家の懸念に応えるアクションをとるべきだろう」という。

 緩和縮小の論文はない。長期金利急上昇リスクも

 クー氏は、量的金融緩和についても「あんなデタラメな政策はない」と手厳しい。量的金融緩和政策は「中央銀行が資金供給を増やせば、金融機関から民間に流れ出る資金量も一定の割合で増えるという『貨幣乗数』理論に立脚したものだ」と語る。

 しかし実際にはバブル崩壊後の25年間、日銀の資金供給量と民間非金融部門の保有資金量を示すマネーサプライは連動していない。米国のFRB(連邦準備制度理事会)も英国のイングランド銀行も量的金融緩和を実施したが、やはりマネーサプライは増えていない。「量的緩和をやり、お金がじゃぶじゃぶにあふれて株価が上がる世界は実在しないが、実在しているかのように投資家が動いているだけ」ということのようだ。

いざ民間部門がお金を借り始めたら物価を10倍、20倍と急上昇させるリスク

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