米メディアなどによると、フェルナンデス大統領は、中国主導でBRICSが設立を決めた発展途上国支援のための「新開発銀行」と1千億ドル規模の外貨準備基金への強い期待を表明したという。このため、市場では、中国が新開発銀行への国際社会の関心を集めるため、「アルゼンチンへの金融支援に動くのでは」(国際金融筋)との見方が広がった。
ただ、BRICS新開発銀行が基金を運用開始するのは16年以降とされており、事情に詳しいワシントンの国際金融機関関係者は「直ちにアルゼンチンへの支援に動ける状況ではない」と指摘している。
また、中国によるアルゼンチンへの直接支援についても、米ゴールドマン・サックスのエコノミストのアルベルト・ラモス氏は米紙ウォールストリート・ジャーナルに対し、「自分の家が火事になってから保険を増やしても問題を解決できるわけではない。火事の要因に対処すべきだ」と懐疑的な見方を示している。