それでも、習主席にとっては、アルゼンチンをはじめ中南米諸国と国際社会に、新開発銀行と中国の存在感をみせつけられただけでも大きな得点だろう。
米国を牽制
中国はアルゼンチンの大豆を飼料用として大量に輸入するなど、農産物を中心に通商関係を近年拡大しており、アルゼンチンにとってブラジルに次ぐ第2位の貿易相手国に浮上した。
だが、中国の支援を単なる貿易関係強化が目的と額面通りに受け取る向きは少ない。国際通貨基金(IMF)幹部は「中国はアルゼンチンにあらゆる意味で『貸し』を作り、経済はもちろん外交上も中国への依存度を強めるのが狙いだ」と見通した上で、「中国は米国をしきりに牽制している」と指摘する。
オバマ政権は発足当初こそ、反米左派政権も少なくない中南米諸国との関係が冷え込んでいたが、オバマ大統領による11年の中南米歴訪以降、「新たなパートナーシップ」を掲げて連携強化にかじを切った。