安倍政権は経済連携の拡充を成長戦略の柱に掲げ、その“橋頭堡(きょうとうほ)”にTPPを位置づける。それだけに交渉が来年にずれ込んだ場合の影響には政府内の警戒感が根強い。米国は来年後半になると翌年の大統領選に向けた動きが本格化する。ここまでに交渉がまとまらなければ「今までの積み上げがどうなるか分からないような危険性もある」(高官)。
特に懸念されるのが来年中の合意を目指す欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)への影響だ。「EUが日本との交渉で判断するのはTPPの合意水準。その水準と比較できない以上、EU側は徹底的に防御的かつ攻撃的になる」(同)とみられ、TPP交渉の停滞で両方の交渉が回らなくなる恐れは大きい。