講演する日銀の黒田東彦総裁=5日午前、東京都内のホテル【拡大】
市場からは「成長率が高まらないのに、物価だけが上昇するのは望ましくない」といった批判も噴出。これに対し、黒田総裁は企業や消費者の心理を「物価が緩やかに上がりそうだ」という方向に向かわせることで、経済の好循環を促そうとしている。
「デフレという慢性疾患を完全に克服するためには、薬は最後までしっかりと飲みきる必要がある」
黒田総裁は増税の影響の長期化や原油価格の大幅下落により、「これまで着実に進んできたデフレマインドの転換が遅延するリスクがある」と懸念する。追加の金融緩和はこうしたリスクを取り除くための措置であるとして、市場に理解を求めた発言といえる。(米沢文)