相場格言に、「噂で買って事実で売る」というものがあるが、今回のオールアバウトの株価推移はまさにこの典型だ。つまり、会社が上場の準備をしているという発表で買って、上場が承認されたという事実で売るのがセオリーだったのだ。
だが、最高の売り時は、実際に上場承認を受けた9月10日よりも6営業日前の9月2日だった。そうはいっても、承認翌日の9月11日の始値は948円だったので、8月8日や翌営業日の8月11日に買って、9月11日に売っても、そこそこ利食えたはずだ。それでも、株価のピークで売りたいというのであれば、実際の上場承認の前に売り抜ける戦略を採用するべきだろう。“事実”への期待があまりに高まりすぎ、株価が過熱していると判断したのなら、実際の“事実”が発表される前に、「頭と尻尾はくれてやれ」とばかりに、割り切ることが重要だ。
今後、LINEの上場スケジュール等の詳細が明らかになる際にも、そのような割り切り売り戦略は有効になるはずだ。
マーケットを動かすイナゴ投資家。年末から春先にはLINE関連に群がる
材料株に飛びつくイナゴ投資家たち
業績のよしあしやバリュエーションは無視して、材料がありそうな銘柄を手当たり次第に物色し、上値が重いとみるやすぐに別の銘柄に乗り換える個人投資家を最近では「イナゴ投資家」と呼ぶ。そして、彼らがつくり出した材料株のチャートの形状が「イナゴタワー」だ。イナゴマネーが集中すると、狙われた銘柄の株価はあっという間に押し上げられ、そして去って行く過程で、すさまじいピッチで急落する。イナゴたちはこのタワーをあちこちでつくり出す。