一方、農林中金総合研究所の南武志主席研究員はさらなる追加緩和には懐疑的だ。「原油安は家計の実質購買力を改善する効果を伴う。追加緩和しても物価上昇を約束するものにはならない。日銀はひたすら耐えるのではないか」とみる。
「今後とも2%の物価安定目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、量的・質的金融緩和を継続する」
黒田総裁は今月19日の記者会見でも、2%実現への決意を繰り返した。
ただ、日銀が大量の国債買い入れを続けると、日本経済に対するマイナス効果も避けられない。長期金利は26日、取引時間中の過去最低を更新、さらなる利回り低下も予想され、財政規律の緩みも懸念される。
円相場も1ドル=120円近辺を行き来し、中小企業にとってはコスト上昇懸念が頭の痛い問題だ。信金中央金庫によると、全国の中小企業の27年1~3月期の予想業況判断指数はマイナス14・5で、26年10~12月期実績から7・0ポイント低下。全業種、全地域で低下が見込まれている。(米沢文)