上海対外経貿大学の陳子雷教授は「経済成長の質は決して悪くない」と説明する。成長率7.4%の構成を陳氏は消費3.4%、投資3.2%、輸出が0.8%と分析している。消費主導の成長は先進国型だ。
中国の経済政策は「社会不安の抑圧」が原点だ。最大のインフレ問題は、昨年12月まで消費者物価指数が4カ月連続1%台で安定。雇用創出も7%成長で750万人分の確保にめどがたっている。「公共投資を増やせばすぐに2桁成長に戻せるが、習指導部はそうしなかった」と陳氏はみる。
経済構造に変化が起きている実態は評価できる。だが、過去の負の遺産が消し去れないのも事実。地方政府が財政収入源として号令をかけた不動産投資では、需要のない高層マンション群や無駄な公共施設の建設による「鬼城(ゴーストタウン)」が多数残された。
花形だった輸出企業は労働賃金の上昇で国際競争力が急低下。日系企業などが生産拠点を東南アジアに移す動きが加速している。