パナマ運河でも拡張工事が進められており、AFPは「新しい運河を通すことは正当化できない」とする海運関係者の見方を紹介している。ニカラグア運河は、拡張後のパナマ運河よりも大型の船舶が航行可能だが、巨額のカネを投じて「第二運河」を通す必要性を疑う声は少なくない。
中国系企業への反発
国を横断するような巨大プロジェクトが建設予定地の住民や環境に与える影響も、当然ながら大きい。
とくに土地収用をめぐる懸念が強まっており、「十分な補償を受けられないのでは」と計画に反対する農民などがデモに多く参加している。また、運河全体の4割弱は、中南米第2の広さを誇るニカラグア湖を経由し、自然保護区を通過する。このため環境保護団体などが「生態系が破壊される」と批判を強めている。
これらだけでも建設推進には逆風だが、住民らの不安をあおっている最大の要因がHKNDだ。同社の王CEOは、北京に本社を置く中国の通信会社、信威通信産業集団の会長を務めており、王氏が中心となって2012年にHKNDを香港に設立した。