記者会見を終え、報道陣にポーズをとる中国の李克強首相=15日、北京の人民大会堂(共同)【拡大】
今回の政府活動報告で登場した「3つの…」は、合わせて3つある。
まず「3つの1億人」。都市と農村の格差是正に向け、「農村戸籍から都市戸籍への転籍で1億人、都市部のバラックに暮らす低所得者層1億人、内陸部で1億人を対象とした都市化」を指す。
中国で約8億人いるという農民は、農地を実際に耕す農業従事者とは限らず、農村で生まれたことを示す農民戸籍保持者とのくくりだ。都市部で出稼ぎしても社会保障は受けられない。
全人口のうち残る約5億人の都市戸籍の人からは差別され、労働を搾取される立場に置かれている。このまま格差が拡大して不満が鬱積(うっせき)すれば、社会不安を引き起こしかねないとみた中国政府は、建国以来ともいえる戸籍制度の改革と格差是正策に乗り出す、というのだ。
次いで「3つのサポートベルト」。成長鈍化局面にあって今後の成長戦略の柱に据えようとしているのが、周辺国までベルト地域と考えた内外のインフラ統合開発。ベルト地域は「中国を起点に中央アジアから欧州方面と東南アジアから中東方面の2方面の開発を意味する『一帯一路』、北京市と天津市と河北省の地域共同開発、上海市から内陸まで長江(揚子江)の沿岸」が重点エリアだという。