アテネ市内の銀行に現金を運び入れる警備員=28日(ロイター)【拡大】
政策転換の道は
一方、緊縮財政案を受け入れる「可決」となった場合、デフォルトは回避される可能性が高い。JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「6月末で期限切れとなる支援策を、EUが復活する可能性が高い。大規模な支援策策定まで資金繰りを支える形になり、今後、1~2年は安定する」とみる。
ただ、国民投票で否決を呼びかけるチプラス政権に「ノー」を突きつける形となり政権には打撃だ。「解散総選挙となり、政治的な空白を作ることになる。その場合、今年いっぱいは混乱が続く」(明治安田生命保険の小玉祐一上席エコノミスト)との指摘もある。
世界経済の混乱が続けば、為替相場は、「安全資産の円を買い戻す動きが出る」(三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジスト)ことも予想され、1ドル=120円割れもあり得るという。
市場関係者の多くは、国民が緊縮財政案を受け入れるとみる。それだけに、否決された場合の影響は大きく、深刻な世界同時株安も現実味を帯びてくる。