《かつて村上氏は広く個人投資家や企業から資金を募って運用していた。インサイダー取引事件の背景には「出資者のために運用成績を高めなければ、という焦り」(市場関係者)があったとみられていた。今回はそうしたプレッシャーは以前ほど強くなさそうだ。村上氏は事件後、シンガポールに拠点を移し、不動産投資で資金を積み上げてきたとされる》
魅力的な投資先
--黒田電気に投資したきっかけは
「資本市場の原則を無視した新株予約権付き社債(CB)の発行によって株価が低迷し、投資対象として魅力的でした。また、このような黒田電気の資本政策などについて株主価値向上に資する助言ができるであろうと判断しました」
《黒田電気は24年12月に70億円のCBを発行して資金調達した。これについて村上ファンドは、発行価格が安い上、株式の増加で1株当たりの価値が希釈され、既存の株主にとっては損失になると主張。村上氏は「資本の効率性の観点からは、一定の借り入れも検討すべき」と指摘する》