野田聖子氏【拡大】
特に私自身がきれいな言葉に聞こえるけど、女性の家庭の育児と仕事の両立を図るというのがキャッチコピーになってきているが、それはそのまま男性に言いたい。男性議員は1人で頑張っている間、妻を待ち、子をなし、活動してきているわけだが、彼らには仕事と家庭の両立は大丈夫ですかといわれる人たちはいないわけだ。でも、女性の場合は仕事と家庭の両立ができないのだから、国会議員という重責にあるのであれば、家庭を諦めて男性がやれるだけやりなさい。すなわち、女性は男性ほど働けないんだよという伝統、日本の伝統の下でもがき苦しみ、自己規制のままやってきたのだと思う。
吉田さんはワーキングマザー歴20年と言いました。私もワーキングマザー歴4年になった。私は大臣も何回もしたし、総務会長という要職も担ったし、そんじょそこらの男性国会議員よりは、はるかに仕事ができる国会議員になったと思いますが、残念ながらその仕事と引き換えに自らやってきたことは、女性であるということを捨ててきたということだ。自分の内なる願望、好きな人と出会い、その人と結婚し、家庭を築き、そしてその人との間に子供を持って、私が過去、両親にしてもらったような愛情を注ぎ、その連鎖を続けていきたいという極めて当たり前の、普通の感覚をうち捨ててこなければここまで来られなかった。