--現在は中国が米国に対して大幅な貿易黒字で、米国から人民元高を求められている。プラザ合意は今に通じるテーマだ
「中国は当時の日本が、どう米国に接したかにすごく関心を持っていた。日本の金融市場自由化を明記した84年の『日米円ドル委員会』の報告書のことなども勉強してますよ。でも、中国が当時の日本と違うのは、核保有国で強大な軍事力を持っていること。それを踏まえて、今後の立ち位置を決めていくのではないか」
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◆行天豊雄元大蔵省国際金融局長-「政府・日銀は円高是正に終始」
--プラザ合意をどう評価するか
「(金とドルとの固定比率での交換を停止した)ニクソン・ショックに比べ、国際金融情勢の観点からみれば、それほどの重大事とまではいえないと思う。制度そのものを変えたわけではないからだ。米国が貿易赤字をどうやって解消するかという利害から出た話。国際協調の観点から、日米独などの先進国が為替相場の他に何ができるかを考える余裕があればよかったが、それはなかった」
「後になって貿易自由化や構造改革の話が出たが、当時は決め手がなく、一番やりやすい為替相場をいじった。日本の立場からすると、居心地のよかった円相場から過度の円高ドル安に振れ、あれほど大きな政治問題になってしまった。日本も貿易収支の不均衡を是正するために米国に協力したが、その対応の結果、バブル崩壊や長期デフレに結びついた」