--中国が人民元の国際化を進める一方、円の国際化の話はあまり聞かなくなった
「現在は、日本の経済規模が大きくなることは考えづらく、あきらめというか、そういう認識。まあ昔も、円の国際化議論は政府主導だった。民間企業は是が非でもという感じではなく、貿易決済の円建てもそれほど進まなかった。一方、人民元は決済通貨や各国の準備通貨としてどれほど使われるかが今後の課題だ。さらに、上海市場で元取引がどれほど大きくなるか。だんだんと元の利用が広がるのであれば、それにふさわしい地位が与えられる」
--年内にも予想される米利上げの影響は
「個人的には市場が懸念するほど大変なことが起こるとは思わないし、市場もある程度は織り込んでいる。金利をわずかに上げたぐらいで世界的な混乱が起きるはずはない。むしろ、米国がいつ金利を正常化するのか分からない状態の方が市場の不安定さを増す。ただ(金利引き上げ後)、投機筋が大量のお金を動かしてもうけようとするので、市場が動揺する可能性はある」
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おおば・ともみつ 東大法卒。昭和28年大蔵省(現財務省)入省。国際金融局次長、国際金融局長などを経て、58年財務官。退官後は61年から平成13年まで国際金融情報センター理事長を務めた。86歳。東京都出身。
ぎょうてん・とよお 東大経卒。昭和30年大蔵省(現財務省)入省。国際金融局長、財務官、内閣特別顧問などを歴任。平成7年、国際通貨研究所理事長。18年、三菱東京UFJ銀行特別顧問。84歳。神奈川県出身。