自民党税制調査会は16日の会合から、消費税増税と同時の軽減税率導入に向けた具体的な制度設計の検討に着手した。制度の導入に向けては対象品目をいち早く決める必要があり、「酒類を除く飲食料品」や「生鮮食品」に限ったケースなど当初の8つの案に立ち返って再検討する。低所得者対策としてなるべく対象を広げたい公明党に対し、自民党内では財政難を理由に対象拡大に慎重な意見が強く、今後の自公協議の大きな焦点になる。
「(対象品目は)ポイントになる」。自民党税調の宮沢洋一会長は16日の会合後、記者団にこう語った。
軽減税率の適用対象については、5月までの与党の検討で「酒類を除く飲食料品」か「生鮮食品」「精米」の3案に絞られていたが、「議論を仕切り直し、与党で昨年まとめた8つの品目案の中から選ぶ」(自民党税調幹部)考えだ。
軽減税率の対象品目について、公明党は「酒類を除く飲食料品と新聞、出版物」か、そこから外食を除いた案を提案している。公明党の山口那津男代表も15日、訪問先の北京で同行記者団に対し、「酒を除く飲食料品というのは分かりやすい」と述べ、対象はなるべく広く取るべきだとの認識を示した。
自民党内には「軽減税率になお消極的な意見が強い」(税調幹部)といい、対象品目の拡大にも慎重だ。消費税増税分は社会保障に充てることが決まっている。軽減対象を広げれば広げるほど税収の穴は大きくなり、社会保障費に充てる財源が必要になるという。
増税時の消費者の負担緩和と財政への配慮という相反しそうな課題をどう克服し、対象品目を決めるのか。宮沢氏は「確実に実行できる制度にする。公明党の意見もしっかり聞いていきたい」と言い切った。