日銀本店に入る黒田総裁=19日午前【拡大】
日銀の黒田東彦総裁は19日の記者会見で、13日に公表した利益の一部を積み立てる「引当金」制度の拡充について、「(国債利息収入の上下など)収益の振れをならすためだ。大規模金融緩和の出口(縮小)とは関係ない」と説明した。
財務省は日銀法の政省令を今年度中に改正する方針。日銀は新たな引当金制度を平成27年度決算から活用する見通しだ。国債を大量に買う量的緩和策を導入してきた欧米の中央銀行にも同様の仕組みがある。
黒田総裁は「大規模緩和の実施中は保有国債の利息収入で収益が大幅に増えるが、将来金利が上昇する局面では日銀当座預金の超過準備につける金利(付利)の引き上げなどで収益が下振れる可能性がある」と説明した。
大規模緩和が日銀の財務を悪化させるとの市場の懸念にも言及し、「(引当金拡充は)そうした懸念を払拭し、緩和策への信頼感をしっかりしたものにするため」とも指摘した。
日銀の26年度の国債利息収入は約1兆円。引当金の制度拡充が認められれば利息収入の50%程度を積み立てる。これにより、26年度に約7500億円だった国庫納付額は数千億円規模で減る可能性がある。