米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は23日、著名な消費者問題活動家のラルフ・ネーダー氏らに書簡を送り、米景気の回復が続けば利上げする考えをあらためて示した。ただ、12月15、16日に開く次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを決めるかは言及しなかった。
イエレン氏は書簡で景気拡大が続き、雇用情勢はさらに良くなり、物価も上昇して目標の2%に向かうと予想していると指摘。「そうなれば利上げが適切になる」と強調した。利上げのペースは緩やかになるとの見方もあらためて示した。
ネーダー氏らは、FRBによる事実上のゼロ金利政策が、貯蓄や利息収入に頼っている年金生活者らを苦しめているとして、イエレン氏に公開質問状を送っていた。イエレン氏は、ゼロ金利は金融危機後の不況に対応するためで「景気回復や雇用創出を支えてきた」とし理解を求めた。(共同)