経団連の榊原定征会長は24日の会見で平成28年春闘で、企業に賃上げの実施を呼びかける考えを示した。賃金体系全体を底上げするベースアップ(ベア)についても「選択肢とする」と言及する方向。安倍晋三政権は景気の好循環実現のため賃上げを求めているが、経団連は政府関係閣僚と企業経営者の代表による26日の「官民対話」で表明する。来春ベアが実現すれば3年連続となる。
榊原氏は「労働組合から正式な要求が出ていない中で、具体的数値を語ることはない」とした上で「過去2年間と同様に利益をあげた企業には、賃上げに前向きな対応をしてもらいたいと呼びかける」と述べた。ただ、賃上げの実施は「あくまで企業の個別判断によるもの」と強調。企業の間では景気の先行きに慎重な見方も根強く、高水準の賃上げが広がるかどうかは不透明だ。
また、安倍政権が求める国内設備投資の拡大については「法人実効税率引き下げや規制緩和など、投資環境で海外と同等の条件(イコールフッティング)が必要だ」と述べ、政府に対応を求める考えだ。