とくに補正予算では、当初は想定していなかった経済対策も重点化される見込みだ。16日発表の7~9月期の実質国内総生産(GDP)の年率換算が2四半期連続のマイナスとなるなど足元の景気が足踏み状態にあることが確認されたからだ。これを受け安倍首相は、27年度補正予算案の編成を今月中に指示する。
補正予算に盛り込む景気対策として、政府・与党は低年金受給者に対し1人3万円を支給する方向で検討している。賃金引き上げの恩恵が及びにくい低年金受給者の家計を支援することで、個人消費の底上げにつなげるのが狙いだ。
ただ、低年金者の給付の対象となるのは約1千万人に達する見込みで、こうした「景気対策」を名目にした「ばらまき」が増える可能性もある。そうなれば財政規律が緩み、財政健全化目標の達成に早くも“黄信号”が点灯する。
建議では、過去には経済成長に伴う自然増収などを背景に「必ずしも効果が明らかではない安易な財政出動があった」とも指摘。「平時には着実な財政健全化の推進が重要」とクギを刺すなど、安易な財政出動を牽制(けんせい)した。(今井裕治)