政府が18日閣議決定した平成27年度補正予算案の執行により、わたしたちの暮らしはどう変わるのか-。
今回の補正予算の恩恵を最も強く受けるのが65歳以上の高齢者だ。住民税が非課税の人を対象に来年春以降、1人当たり3万円が配られるからだ。給付金を外食や孫への贈り物などに使う人も多いと見られ、第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「今回の臨時給付金が、個人消費を2千億円弱、国内総生産(GDP)を0・04%程度押し上げる効果が期待できる」と話している。
住宅購入を検討している人の決断を後押しする補助金制度も原資がなくならないよう拡充された。住宅を購入した人を対象に、収入に応じて、最大30万円を受け取ることができる「すまい給付金」について、200億円が追加された。
結婚相手を探している人にとって朗報となる施策も盛り込まれた。男女の出会いの機会の創出など地域の結婚活動の支援などを目的に、36億円が計上された。
共働き世帯も恩恵を受けそうだ。保育所整備費が盛り込まれたほか、祖父母が孫の面倒を見やすいよう、3世代が一緒に住む家を建てる際に工事費を補助する仕組みなども導入される。
親の介護などで勤務制限や休職を余儀なくされている人を支援するため介護人材の育成にも多額の予算が計上された。政府支援で訪問介護員が増えれば介護負担軽減につながりそうだ。
国民生活の安心を高めるための施策もふんだんに盛り込まれた。来年の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)を控え、テロへの脅威が一段と増す中、自衛隊や警察の対応強化に向け対策費が計上された。9月の東日本豪雨など自然災害の頻発を受け災害復旧・防災対策にも手厚く配分された。
暮らしの安心感が高まる恩恵は、広く及びそうだ。
一方、訪日観光客の一段の拡大を目指した施策もずらりと並んだ。訪日を促すPR費に42億円計上されたほか、宿泊施設の対応支援など外国人の受け入れ環境整備にも41億円が充てられた。外国人が増え地方に活気を与える可能性がある。
(今井裕治)