環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の参加12カ国が4日、ニュージーランドで協定文に署名した。この日は福島県が農林水産物への影響額の試算を公表するなど、東北各県はTPP発効に伴うマイナス影響を一定程度織り込んでおり、これに対抗して「攻めの農業」に取り組む姿勢を鮮明にしている。
TPP署名を受けて、三村申吾知事は定例記者会見で、県内の農林水産業への影響を最小限に食い止めるため、攻めの姿勢を進めるとともに、平成28年度当初予算案などに生産者支援策を盛り込む考えを示した。
県は先月、TPPが発効した場合、30億~58億円の生産額の減少が見込まれると試算を公表。国が影響はないとしたコメにも価格下落などが生じれば、影響額は最大約81億円に上るとしていた。
会見で三村知事は「防衛だけでなく、攻めることを考えなければならない。県内には世界に誇れる農林水産業があり、しっかり対応していく勢いを示さなければならない」と述べ、海外戦略をにらんだ「攻めの農林水産業」の必要性を重ねて強調した。
その上で、補正予算案や来年度当初予算案で生産者支援に取り組む考えも示した。また、津島正春県農商工連携推進監は「基盤整備を行い、海外に負けない体制を作りつつ、高品質化で差別化を図っていく」と語った。