米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は11日、議会上院の銀行住宅都市委員会で証言し、金融市場の混乱は想定以上との認識を示した。年明け以降の原油価格の急落に「とても驚いた」と述べ、2014年半ばからのドル高についても「これほど急激に動くとは思っていなかった」と話した。
FRBは昨年12月に事実上のゼロ金利政策を解除し金利を引き上げた。その時点では16年中に小幅な利上げを4回実施すると予想していた。
議会証言でイエレン氏は「昨年12月以降、いろいろなことが起きた」と強調。市場が混乱し、景気が一段と減速する恐れが強まったことから、追加利上げのペースを昨年12月時点の想定より緩める方針を強く示唆した。(ワシントン 共同)