11日のニューヨーク原油先物相場は、長引く過剰供給や世界経済の先行きへの懸念から続落し、指標の米国産標準油種(WTI)3月渡しは、時間外取引で一時1バレル=26・05ドルに落ち込んだ。2003年5月以来、約12年9カ月ぶりの安値水準。
この日は前日比1・24ドル安の1バレル=26・21ドルと6営業日続落で通常取引を終了した後、時間外取引でさらに値を下げた。その後はアラブ首長国連邦(UAE)のエネルギー相が協調減産に言及したと報じられ、やや値を戻した。
前日の石油輸出国機構(OPEC)の月報が加盟国の原油生産量の増加を報告したことに加え、11日は米国の在庫が増えたと伝わったことで、世界的な供給過剰状態は長引くと警戒された。
世界経済の先行き不安から欧米で株価が急落し、投資家がリスク回避姿勢を強めたことも、リスクの高い資産とされる原油先物の売りにつながった。(共同)