日本もG20開催を前に期待が高まったが、麻生太郎財務相は26日の閣議後会見で「直ちに財政出動の話をしなければいけないほど日本のファンダメンタルズ(基礎的条件)は悪くない」と述べ、慎重な考えを強調した。今は平成28年度予算案の審議中で、追加対策の必要性を示せば、野党から欠陥予算との批判を受けかねない事情も絡む。
今回「財政的な余地がある」と意欲を見せた中国は景気減速感が強まる上、過剰設備などの構造調整に追われる。好調だった米国経済にも陰りがある。ブラジルやロシアなどの新興国も原油安の影響で経済の足腰が弱っており、追加的な財政出動の余地に乏しい。
各国各様の経済、財政事情を抱える中で追加出動への政策協調で足並みをそろえられたとはいえず、世界経済を引っ張る存在は、なおも見当たらない状況だ。(今井裕治)