家具ショールームというと広い空間を想像しやすいが、同社の自社製品のみの販売店舗はあまり広くない。モジュール方式の製品がメインだから、ということもある。が、理由はそれだけではない。
彼らには別の舞台もあるのだ。
人が住んでいるアパートがあり、インテリはほぼ全て同社の商品で構成されている。食事会、コンサート、レクチャーなどさまざまなイベントが企画され、地域のコミュニティのコアになるような仕掛けがある。
あるいはコワーキングスペースや書店との複合施設に家具を販売するだけでなく運営会社の株主でもある。
彼らのビジネスの仕組みを利用すれば、建築家が自分のスタジオのインテリアをラーゴ社に提案し、同社が気にいれば割引価格で家具を提供受けることもできる。家具を見たいという人がいれば、見学を受け入れるのが条件になる。
これによって地域のコミュニティの形成に貢献することができる。一方、拠点やイベントは70万近くの「いいね!」がついているフェイスブックのページで紹介されるから、リアルとヴァーチャルともにコミュニティがより強化される。
建築家が設計の顧客をとるための営業活動、地域社会つくり、ラーゴ社の商品の販売促進、これらのどれもがプラスになるような仕掛けができているわけだ。
これは「大きなデザイン」と呼ぶにふさわしい。
家具が売れるための工夫であるのは確かである。が、それだけではない。社会に役立つための「それ以外」が入っている。