衆院TPP特別委員会で質問する民進党の柿沢未途氏=7日午後、国会・衆院第1委員室(斎藤良雄撮影)【拡大】
衆院環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)特別委員会は7日、安倍晋三首相と関係閣僚らが出席してTPPの承認案と関連法案の質疑に入った。民進党は交渉過程に関し政府が開示した黒塗りの資料では十分な審議ができないとして、交渉責任者だった甘利明前経済再生担当相の参考人招致を要求した。
民進党は、政府が「秘密保持」を理由に情報開示を拒む一方で、特別委の委員長を務める西川公也元農相が5月に交渉の内幕を描いた書籍の出版を予定していることも問題視。守秘義務違反などと追及した。
これに対し、首相は「何も情報を出していないから、審議ができないというのは誤解だ」と反論。「交渉は妥結した結果が全て。協議(の過程)がすぐに表に出るようなら、外交交渉は成立しない。外には出さない」と強調した。西川氏の書籍に関しては「初めて知った」と述べた。