色あせた所得倍増論…生活防衛に走る中国人民 若い世代を中心に不安広がる (3/5ページ)

2016.4.16 07:11

全人代で会場の大型画面に映し出された中国の李克強首相=3月5日、北京の人民大会堂(共同)

全人代で会場の大型画面に映し出された中国の李克強首相=3月5日、北京の人民大会堂(共同)【拡大】

 注目ポイントは、人民の関心事の1位が「社会保障」、2位が「収入」となったことだ。前年の1位「所得の再分配」、2位「汚職防止」から大きく様変わりした。

 まだ経済成長に勢いのあった前年の調査時点では、好景気を反映し、少しでも恩恵にあずかりたい人民の関心が高まって「所得の再分配」が浮上。また、好景気の恩恵を不正に享受する官僚などへの怒りが「汚職防止」への関心を強めた。

 それが今回は一転。関心事が「社会保障」「収入」へと変化した。

 その背景について、シンクタンク「ニッセイ基礎研究所」の片山ゆき研究員は「昨年後半以降の急激な経済減速を背景に、人民が生活防衛の姿勢に転じた心境の変化がうかがえる」と指摘する。

 今回の回答者の年齢構成などは公表されていないが、中国のネット利用者は10~30代が最も多いとされ、比較的若い世代の意見が反映されているとみられる。

 片山研究員は「若い世代を中心に、生活不安が広がっている」とする。

今年の全人代は、経済成長の減速化が鮮明となる中で…

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