全人代で会場の大型画面に映し出された中国の李克強首相=3月5日、北京の人民大会堂(共同)【拡大】
一人っ子世代に負担
今年の全人代は、経済成長の減速化が鮮明となる中で、産業の構造改革に伴う失業問題、少子高齢化の急速な進展による高齢者の社会扶養、医療や年金といった社会保障関係費の増大などの問題が次々と顕在化。人民が改めて社会保障の重要性を再認識する事態となった。
調査の回答者の多くを占める20~30代は一人っ子世代にあたり、現在、就職や結婚、出産などの時期を迎えている。
中国社会は、いまや一人っ子世代の夫婦2人が、それぞれの両親4人の老後の生活を支え、さらには自身の子供1人を育てるという「421家庭」が主流となっている。
都市での生活コストや教育熱が高まる一方、介護保険制度は満足に整備されておらず、両親4人の老後の生活は一人っ子世代の肩に重くのしかかる。
こうした経済負担を背景に、2位の「収入」を選んだ回答者の約半数が、「物価上昇を考慮すれば、2015年の収入は前年より減っている」と感じていることも判明した。
片山研究員は「こうした結果も、社会保障への関心を高めた要因のひとつ」とみる。